「粘膜型/末端黒子型メラノーマにおけるニボルマブ+イピリムマブ併用療法の一次治療と抗PD-1抗体無効後治療の効果に関する多施設共同後ろ向き研究」へご協力のお願い

2014年7月1日~2020年7月31日の間に当科においてメラノーマの免疫チェックポイント阻害薬の治療を受けられた方へ
「粘膜型/末端黒子型メラノーマにおけるニボルマブ+イピリムマブ併用療法の一次治療と抗PD-1抗体無効後治療の効果に関する多施設共同後ろ向き研究」へご協力のお願い

研究機関名 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科
研究機関長 大塚 愛二
研究責任者 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 皮膚科 准教授  山﨑 修
研究分担者 岡山大学病院 皮膚科 助教 杉原 悟

1.研究の概要
1) 研究の背景および目的
 粘膜や手足のメラノーマは日本の症例の半数を占めますが、これらの病型への免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-1抗体療法の効果は他の皮膚メラノーマよりも明らかに効果が劣ることが明らかとなってきています。そのため、これらの病型には、抗PD-1抗体+抗CTLA-4抗体併用療法が期待されますが、効果に関する報告は極めて少なく、不明です。加えて本併用療法は抗PD-1抗体単剤に比べ有害事象が高率に生じるため、始めから併用療法を使用する以外に、抗PD-1抗体無効例にのみ後治療として併用療法を用いる選択肢も考えられます。しかし初回治療と抗PD-1抗体無効後のいずれが、より効果が得られるかも現在分かっておりません。本研究では、粘膜型/手足のメラノーマに対して上記2条件でこれまで投与されたニボルマブ+イピリムマブの臨床効果につき多施設共同調査を行い、全生存期間、無増悪生存期間、奏効率、有害事象発生割合を明らかにし、今後の患者さんの治療選択に際して有益な情報を得ることを目的とします。

2) 予想される医学上の貢献及び研究の意義
 日本の粘膜や手足のメラノーマにおける治療に貢献できます。

2.研究の方法
1) 研究対象者:2014年7月1日~2020年7月31日の間に岡山大学病院および共同研究機関で免疫チェックポイント阻害薬の治療を受けられたメラノーマの方260名、岡山大学病院皮膚科においては治療を受けられた方20名を研究対象とします。
2)研究期間:倫理委員会承認後~2023年3月31日
3)研究方法:2014年7月1日~2020年7月31日の間に当院において抗PD-1抗体単独、抗PD-1抗体+抗CTLA-4抗体併用療法を受けられた方で、研究者が診療情報をもとに、全生存期間、無増悪生存期間、奏効率、有害事象発生割合に関する分析を行い、粘膜型・手足のメラノーマのより良い治療選択について調べます。
4) 使用する情報:この研究に使用する情報として、カルテから以下の情報を抽出し使用させていただきますが、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し使用します。また、あなたの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。
 ・年齢、性別、既往歴、併存疾患、原発巣部位、病期、再発・転移部位
 ・先行治療の有無と種類、先行した抗PD-1抗体の使用回数と種類、ニボルマブ+イピリムマブの使用回数、後治療の有無と種類
 ・全生存期間、無増悪生存期間、奏効率、全観察期間、有害事象と重症度
 ・BRAF遺伝子変異の海、PD-L1発現の有無,血液・生化学検査データ
5)外部への情報の提供:この研究に使用する情報は、共同研究機関である埼玉医科大学国際医療センター皮膚腫瘍科・皮膚科に提供させていただきます。提供の際、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し、提供させていただきます。
6) 情報の保存:この研究に使用した情報は、研究の中止または研究終了後5年間、埼玉医科大学国際医療センター皮膚腫瘍科・皮膚科の研究棟及び岡山大学医学部皮膚科医局内で保存させていただきます。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の情報は施錠可能な保管庫に保存します。
7) 研究計画書および個人情報の開示:この研究における個人情報の開示はしません。
 この研究は氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。
 この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。また、あなたの情報が研究に使用されることについて、あなたもしくは代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、2020年12月31日までの間に下記の連絡先までお申し出ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者の皆様に不利益が生じることはありません。

<問い合わせ・連絡先>
岡山大学病院 皮膚科
氏名:山﨑 修
電話:086-235-7282(平日:9時00分~16時00分)
FAX:086-235-7283

<研究組織>
研究代表機関名 埼玉医科大学国際医療センター皮膚腫瘍科・皮膚科
研究代表責任者  教授 中村泰大

共同研究機関
旭川医科大学 皮膚科           松谷泰祐 土井春樹 本間 大 山本明美
岩手医科大学 皮膚科           大西正純 天野博雄
千葉大学   皮膚科           猪爪隆史
順天堂大学浦安病院 皮膚科        金子高英 須賀 康 
群馬大学   皮膚科           齋藤晋太郎 安田正人
自治医科大学 皮膚科           前川武雄 大槻マミ太郎
新潟がん県立センター新潟病院 皮膚科   竹之内辰也
信州大学 皮膚科             木庭幸子 奥山隆平
静岡県立静岡がんセンター 皮膚科     吉川周佐 清原祥夫
名古屋市立大学 皮膚科          加藤裕史 中村元樹 森田明理
福井大学 皮膚科             馬場夏希 飯野志郎 長谷川稔
京都府立医科大学 皮膚科         浅井 純 加藤則人
滋賀医科大学 皮膚科           藤本徳毅 
大阪国際がんセンター 腫瘍皮膚科     大江秀一 爲政大幾
岡山大学 皮膚科             山崎 修
川崎医科大学 皮膚科           田中 了 青山裕美
熊本大学 皮膚科             福島 聡
国立病院機構鹿児島医療センター 皮膚腫瘍科 青木恵美 松下茂人